2016年11月05日

Bookend Desktopの書籍をタブレットに移行できなかったら?⇒諦めろ…涙

4年以上前に購入した新書のPDF版をタブレットで再読したくなって、Androidに移行しようとしたらすでにサービスそのものが終了していました。書籍の販売は終わって、購入した作品だけ閲覧できる状態。
その前にも一度、試してみたんだけどアプリそのものが起動せず、久しぶりにデスクトップ版を使ってみたらバージョンアップされていたから、今度こそできるかも?と期待したら、端末移行そのものができなくなっていました。

ということは、ウィンドウズPC以外ではもう読めないっていうことですね……。読めないよりマシだけど、ノートパソコンは画面が横長だからすごく読みづらいんです。
当時、キンドルがまだ日本で開始されていなかったから、仕方なくその新書だけのために(絶版だったから)、わざわざアカウント取って購入したのに。腹立たしい。
結局、サービスが終了したら、読めなくなってしまう現実を突きつけられました。

以前はPDFのロック解除するソフトもあったようですが、今はそういうのもかなり厳しくなってしまったらしく、個人用途でも使用できません。電書の仕様があまりにもクソッタレだから、個人で読めるようにしたいだけなのに! あまりにも規制が厳しすぎてがっかりです。返金してほしいぐらい。

だから電書を購入する時は、大手のアマゾンに集中するのも仕方がないです。日本の会社も頑張って欲しいけど、大手じゃないとサービス終了する可能性が高いから、同じお金を払うのならアマゾンを選択せずにいられない。
次点で楽天コボ。楽天は採算取れなくなったら、即座に撤退するイメージがあるから、漫画しか購入してないです。

だから資料系は書籍を購入するのが安全。いつでもどこでも失くしたり燃やされたりしないかぎり、読めますから。だけど紙の本は最近、どんどん値上がりしているんで、気軽に買えないのも悩み。
一冊二千円、三千円は当たり前の世界ですから……。
posted by 夏 at 20:40 | TrackBack(0) | 書籍とネットの話題 | 更新情報をチェックする

昨今、視聴率が落ちたとはいえ、やはりテレビ番組の宣伝力はすごい

銀の手帖@読書メモ: ヴェルヌの『八十日間世界一周』に挑む―4万5千キロを競ったふたりの女性記者
↑11/4の昨日、記事に尋常でない訪問者数がありました。ほとんどが検索。
いったい何があったのかと調べてみたら、NHKの番組で資料として使われた書籍だったようです。
ふだん、ほとんど訪問者がないブログだから驚きました。しかし、そのページ以外はほとんどアクセスなかったから、そこだけ読まれて去られたのが少し寂しい。ほかにたくさん紹介しているのに……(^_^;)
どうやら、ネリーとエリザベス、どちらが勝者だったのかを知りたかったようです。発信元のブログでは見てからのお楽しみ、とあったから。

紹介している書籍、ほとんどがベストセラーにならないマイナー系、しかも翻訳ものが大半ですけど、こんなこともあるんだーと驚きました。
しかしまさかの売れ過ぎで、アマゾンで品切れになっていたのが残念。うちのブログ経由で購入された方は一人もいませんでした……涙

というわけで、ほかの書籍もたくさん紹介していますので、よかったらブログを読んでみてください。熱の入った感想は、かなり面白かったのでわかると思いますw
posted by 夏 at 12:07 | TrackBack(0) | 書籍とネットの話題 | 更新情報をチェックする

2016年10月28日

ダンス・マカブル 他

B00DSGG0I4ダンス・マカブル 1 ~西洋暗黒小史~<ダンス・マカブル> (コミックフラッパー)
大西巷一
KADOKAWA / メディアファクトリー 2012-06-16

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中世ヨーロッパで連綿と続き、とりわけ後期では異常なほど発達を遂げた拷問と残酷な処刑の数々。特権階級を持つ貴族たちの際限のない欲望から生み出されたものや、「魔女裁判」や「異端審問」など宗教家たちのエゴから生まれたものなど、多岐にわたるそれらの拷問具や処刑法が使用された様々なエピソードをオムニバスで綴る暗黒絵巻――。

↑1巻…ジャンヌ・ダルク、ローマ皇帝カリグラ、スペイン異端審問、エリザベド・バートリー、イエス・キリスト。2巻…フランス領主ジル・ドレ卿、処刑人シャルル・アンリ・サンソン。
美しい少女、少年たちが描かれてますが、内容はかなりショッキングです。ラストは救いようがないのが多いけど、読み進めてしまう不思議な魅力を持った漫画。残酷ななかにも、人の物悲しさを美しく描いているからかもしれません。
とくに2巻目から話に深みが出てきます。処刑人サンソンについては、死刑執行人サンソン ―国王ルイ十六世の首を刎ねた男 を以前、読んでいたのもあり、彼の生きざまは、知れば知るほどだれもが惹かれるんだろうと思います。
西洋史、東洋史問わず、歴史は残酷な史実であふれています。史実をあまり知らないまま読むと、かなり衝撃的だと思います。だから、おすすめはしにくですが、西洋史が好きなら一読の価値はあります。
一番印象的だったのが、異端審問官の晴れ晴れとした顔で終わるラストの短編。神の代理人として裁く――拷問や処刑するのは正しいことなのだと信じる姿が空恐ろしいです。21世紀の現代でも、ISISが存在していますしね。人間の業は今も昔も変わらないのかもしれません。

B00XMKI2VY涙の乙女 大西巷一短編集 (アクションコミックス)
大西巷一
双葉社 2015-05-09

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↑こちらも残酷な歴史モノ。健気な少女や女性たちが、命をかけて戦う姿が美しい。ダンス・マカブルより若干、マイルドな表現。

B01LZBROBI逃げるは恥だが役に立つ(8) (Kissコミックス)
海野つなみ
講談社 2016-10-13

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↑百合さんと風見さん、これからどうなる? 親子ほど歳の離れている恋の行方が気になります。
奥さんが超年上のカップルは現実では滅多にありませんが、最近、20歳離れている姉さん女房夫婦が知り合いにいたことを知って、かなり衝撃でした。女性がだいぶ年上だとネットでは強烈に叩かれるから(高齢だと妊娠できないから価値がない等)、まさか身近にいたとは夢にも思っていなかったです。やはりネット世界で声の大きい輩は、一部の人間が騒ぐから多勢に見えるだけだったのか……(^_^;)
世間的にありそうななさそうな、現実的なカップルをテーマにしている作品らしい組み合わせ。

B01EV83LHUアンと教授の歴史時計 1 (プリンセス・コミックス)
もとなおこ
秋田書店 2016-01-15

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↑主人公のアンが18歳に見えない表紙だから児童書ファンタジーっぽいのかと思ったら、SFちっくな歴史モノでした。死にかけて天使になったアンが、過去のロンドンにタイムスリップして、さまざまな事件を解決するという連作です。あのチャーチル閣下が少年⇒老首相として登場するギャップが面白い。続きが楽しみ。
posted by 夏 at 19:07 | TrackBack(0) | コミック(少女・女性) | 更新情報をチェックする

2016年10月23日

日本兵捕虜はシルクロードにオペラハウスを建てた

B019DANJX2日本兵捕虜はシルクロードにオペラハウスを建てた (角川書店単行本)
嶌 信彦
KADOKAWA / 角川書店 2015-12-25

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ソ連四大劇場の一つとされたオペラハウス、ナボイ劇場。いまもウズベキスタンの誇りとなっている壮麗な劇場を建てたのは、シルクロードに抑留された、若き日本兵捕虜だった。大地震にも耐えた堅牢な造り、美麗な内装。彼らの誇りと意地をかけた仕事は、収容所長をはじめ、現地の人々の心を動かし、語り続けられ、日本人伝説となった。シルクロードに伝説を刻んだ男たち。その埋もれた偉業が、いま初めて明かされる!!

終戦直後、捕虜になった日本兵たちがシベリア収容所送りになる史実は誰もが知るところ。極寒のなかで大勢の日本兵たちが死んでしまう収容所ばかりかと思っていたら、意外にもそうでない収容所があったというのがまず驚きでした。
彼らは工兵として従軍していたため、手先の器用さと図面が描けることを生かし、壮大で華麗なオペラ劇場を建設します。その作りは繊細にして頑丈で、大地震があったときまったく崩れなかったという、逸話があるほど。ウズベキスタンの人々は今でも、その劇場を誇りに思い、建設に従事した日本兵たちを尊敬しているといいます。

しかし当時のソ連だけあり、民主化という名の思想改造があった話もありました。そのなかで共産思想に染まった日本兵の一部が、仲間たちを裏切って告発するという状況になったのは、近くにあるほかの収容所。さいわいにも、劇場建設をしていた収容所には、温和ながらとても冷静かつ公平で肝が座ったリーダーがいたため、思想改造のごたごたもなかったといいます。

そのかわり、ひもじくてつらい生活に楽しみを見出すために、将棋や麻雀といった娯楽アイテムを手作りしたり、楽器まで作ってついには地元やソ連兵たちと演劇の祭りを開いたそうです。
そのときの友情が日本に帰国したあとも続き、ラーゲリ会――いわゆる同窓会を年に一度しました。集って、当時の思い出を語り合ったとか。
しかしのどかに見える収容所生活ですが、あくまでオペラ劇場を建設したその収容所だけが特別であり、シベリア等の収容所の捕虜たちは、帰国しても同窓会などしなかったといいます。それだけ過酷だったのでしょう。

前半は当時の満州について書かれ、簡単に歴史を知ることができます。だから前知識がなくても読みやすい内容です。
ただ、エピソードがもう少しあってもよかったな、というのもありました。あっさりとどんどん進んでいくので、少々物足りなかった。読みやすくするためにあえてそうしているのかもしれませんが。
だから専門書というより、一冊の読み物として読めばいいと思います。

もし過酷な捕虜生活を知りたくなったら、下記の漫画がとてもわかりやすくてよいです。
新装版 凍りの掌 シベリア抑留記 (KCデラックス BE LOVE)
新装版 凍りの掌 シベリア抑留記 (KCデラックス BE LOVE)
ラベル:★★★
posted by 夏 at 13:50 | TrackBack(0) | 東洋史・他歴史 | 更新情報をチェックする

2016年10月07日

ハリー・オーガスト、15回目の人生

B01KNLFH8Uハリー・オーガスト、15回目の人生 (角川文庫)
クレア・ノース 雨海 弘美
KADOKAWA / 角川書店 2016-08-25

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1919年に生まれたハリー・オーガストは、死んでも誕生時と同じ状況で、記憶を残したまま生まれ変わる体質を持っていた。
彼は3回目の人生でその体質を受け入れ、11回目の人生で自分が世界の終わりをとめなければいけないことを知る。
終焉の原因は、同じ体質を持つ科学者ヴィンセント・ランキス。彼はある野望をもって、記憶の蓄積を利用し、科学技術の進化を加速させていた。
激動の20世紀、時を超えた対決の行方は?

20世紀初頭のイギリスが舞台にひかれ、サンプルを読んでみたら止まらなくなって即キンドルで購入。
これは面白かったです。久々のマイ・ベスト小説!
日本人作家だったらこんな発想しないだろうな、という奇想天外の内容。まさしくアイデアの勝利。そして、その突拍子のないアイデアを、破綻がないままひとつの壮大なドラマとして書き上げたのがすごい。

テーマはいわゆる不死と転生でありがち。だけど、同じ人生を何度も記憶を持ったままくり返すのが新鮮。前世の失敗を、二度目の転生で取りもどす。というパターンはよくあるけど、さらに三度、四度、十回……と延々と続きます。
そんな転生する彼ら(ひとりだけじゃない)にも弱点があり、それがラストへの布石になりますが、たったひとつのシンプルな答えを導き出すために、何度も転生して皮肉な友情ごっこをする描写が印象的でした。
まさしく壮大な嘘。だけど、孤独な主人公たちが求める友情は真実でもあります。だから最後までバレなかったのでしょう。
冒頭のメッセージの意味が解ける、ラストに鳥肌が立ちました。それぐらいすごかった。

いろいろフィクションらしい設定があるのですが、とくに秀逸だと思ったのが、「転生単位の伝言ゲーム」。
各々の時代に不死者が存在していて、死ぬ前にまだ幼児の不死者へ伝言。その幼児が老齢になって死ぬ前、またべつの不死幼児へ伝言……。それを繰り返していけば、過去から未来への壮大な伝言になります。過去にあった歴史を不死者たちはそれで知ることができます。
その逆に、幼い不死幼児がこれから死ぬ不死者へ伝言します。その不死者が転生し、また別の老齢不死者へ……と伝言。そうすると、未来のできごとが過去へ伝わります。

それがキーとなり、やがて訪れる世界の破滅を主人公ハリーが知ることから、物語が一気に加速。読み始めたころはどちらかといえば歴史モノっぽいのですが、後半はまさしくSFでした。
だからこれはSFファンタジーです。歴史モノと思って読んでいたら、いい意味で裏切られました。
文章も堅くなくて読みやすかったです。今まで読んだ小説のなかで、トップテン入りするほど面白かった! 翻訳ものに抵抗がなければ、とってもおすすめです。
ラベル:★★★
posted by 夏 at 19:40 | TrackBack(0) | 小説-SF | 更新情報をチェックする